抜歯即時インプラント
抜歯即時インプラントとは
通常のインプラント治療は、抜歯を行ってから患部の治癒を待つために数か月の期間を設けます。それにたいして当院で行う抜歯即時インプラントは、抜歯後に患部の治癒を待つ期間を設けず、抜歯と同時にインプラントの埋入を行い、患部の状態によってはその日のうちに仮歯まで入れて噛める状態にすることが可能です。
抜歯即時インプラントはこんな方におすすめです
- 虫歯や歯周病で抜歯宣告された
- 何度も手術を受けたくない
- 痛みや腫れの少ない治療を受けたい
- 通院期間や回数を少なくしたい
- 歯の無い期間を作りたく無い
①抜歯と同時に埋入するため手術回数が少ない
通常のインプラント治療は、抜歯後に数ヶ月間の治癒期間を設け、骨が安定するまで待機します。それだけ聞くと、抜歯後すぐにインプラントを埋入するのは危険に感じるかもしれませんが、抜歯の直後は体の仕組みとして治癒が活発になる為、傷口や骨が盛んに回復し、この作用によりインプラントと骨の結合も促進されます。
このような仕組みによって、抜歯と同時にインプラントを埋入することが可能になります。本来であれば、抜歯後に治癒した患部を切開して骨に穴を開けてインプラントを埋入する手術が必要になりますが、抜歯即時インプラントでは抜歯によってできた穴に直接インプラントを埋め込む為、このような処置の大部分が必要なくなります。
そのため、手術回数が少なくなり、抜歯後の治癒期間がないために治療期間も短縮されます。
②身体への侵襲が少なく痛みや腫れが軽減される
通常のインプラント治療では、抜歯後に治癒した患部の歯肉を切開し、顎の骨に穴を開ける必要があります。この際に生じた傷によって、術後の痛みや腫れが生じます。抜歯即時インプラントでは、抜歯によってできた穴に直接インプラントを埋め込む為、身体への侵襲がほとんどなく、通常のインプラント治療に比べて痛みや腫れが少なくなります。
また通常のインプラント治療の際には、抜歯後の治癒期間に患部の骨が減少してしまうため、骨を増やす処置が別途必要になる可能性があります。患部の歯肉を切開し人工骨を挿入するような処置を行うため、この際にもやはり身体への侵襲が大きく、痛みや腫れが強く現れます。抜歯即時インプラントは抜歯後の治癒期間を設けないため、骨の減少がほとんどなく、骨を増やす処置が必要ありません。
抜歯後の患部の骨の量が少ない場合にも、別途処置を行うのではなく、インプラントの埋入と同時に自家骨や人工骨を挿入して足りない骨を補うことが可能です。
③抜歯当日に仮歯を入れられる
抜歯即時インプラントを行う場合には、当日に仮歯を入れられるケースがあります。
通常のインプラント治療では、インプラントの埋入後に平均2ヶ月〜3ヶ月程度、長ければ6ヶ月ほどの治癒期間を設けます。この期間中は仮歯をつけることもできず、歯がない状態が続きます。
抜歯即時インプラントを行う際には、インプラントを入れた当日に仮歯を入れられるケースがあります。
この方法を『即時負荷インプラント』と呼びます。即時負荷インプラントが適応できる場合、歯のない期間がなく、抜歯当日から噛むことができるようになります。
即時負荷インプラントの適応条件
- 仮歯を装着しても問題ない強固な固定が必要となります。そのためには初期固定に十分な骨の量や厚み、硬さが必要です。
- インプラント埋入後には患部が清潔であることが重要です。ご自身でしっかりとお口のケアができ、術後の定期的なメンテナンスを受けていただく必要あがあります。
- 即時負荷インプラントの初期固定は強い噛み癖に耐えられるほど強固ではありません。インプラントに過度な負荷がかかる噛み癖や噛み合わせの問題がある方は即時負荷インプラントが適応できません。
抜歯即時インプラント治療の流れ
抜歯即時インプラントは、通常のインプラント治療よりも通院回数・期間の少ない治療を行うことが可能です。
カウンセリング
カウンセリングでは患者様のご希望やお悩みについてお伺いします。この際にご不安なことなどあれば、なんでもおっしゃってください。当院では一人ひとりの患者様にしっかりとカウンセリングの時間を確保しております。安心してご来院ください。
精密検査・治療計画のご提案
患者様のお悩みの箇所について、精密検査を行います。この際に一度は抜歯宣告された歯も、根管治療などによって歯を残すことができないのかを含めて検査させていただきます。
事前治療
インプラント治療を行う前に、事前に必要な治療を行います。歯周病治療や虫歯の治療、骨が足りない患者様の場合には骨造成などの治療を行い、インプラントを埋入した後により長期にわたって健康的に使い続けられるような口腔環境を目指します。
抜歯・インプラントの埋入・仮歯の装着
事前治療が完了しましたら、抜歯を行いインプラントを埋入します。また即時負荷インプラントが適応できる患者様であれば、その日のうちに仮歯の装着を行います。
人工歯の装着
人工歯根と骨の結合が確認できるまでは、平均2ヶ月〜3ヶ月ほどかかる為、その間は待機期間となります。待機期間が終わり結合が確認できましたら、人工歯を装着します。即時負荷インプラントを行った場合にはその際の仮歯を元に、最終のセラミックの歯の調整を行い、完成した人工歯の装着を行います。これで治療は完了です。
定期的なメンテナンス
当院ではインプラントを長持ちさせるために、術後のメンテナンスに積極的に取り組んでおります。 インプラントを長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。検査やインプラント周辺の歯石の除去、また噛み合わせの調整を行うことで、『インプラント周囲炎』や『インプラントの人工歯が壊れてしまう』ことを防ぎ、インプラントをより長く健康的にご使用いただけます。